2017年3月1日水曜日

寒くて叫んだ、大分ケーン!!!

寒風ふきすさぶなか、大分県の佐伯市へ。宮崎県との県境エリアでした。


JR九州の日豊線・佐伯駅にて。

今回のブログは電車の顔から始めました。

JR九州は株式の上場企業になり、話題を集めています。

手前の特急などは、某SF映画のあの顔に似ているな、とか、赤い顔はあの人だなとか。

こういう見かけだけの話題も、鉄道の魅力を広げることかな。

佐伯駅は単線の行き違う、静かな駅でした。


駅前、高い建物より眺めた佐伯市街。

佐伯=さえき、と読むのではなく、さいき、に統一されているとガイドにありました。

大きな湾が見えて、港、造船所、小山がポツポツ。

戦前は海軍の軍都として栄えた歴史が、やはりガイドに載っていました。

よく晴れた日には四国側も見渡せるそうですが、いかんせん、空重く。

風も冷たくて、持ってきた軽めのジャケットを後悔しながら、釣り開始。


佐伯湾に注ぐ、番匠川の河口。

番匠川は、ばんじょうがわ、と呼び、九州屈指の清流であるとか。

期待を持って挑んだのですが、とにかく風の冷たいこと。

さらに、この日は異常な寒波が押し寄せており、

阿蘇山の方角から吹き下ろしてくる西の強風の、寒くて、冷たくて。

太陽も顔を出すこと無く、ただただ、ひたすら耐える展開となりました。


オマケに、川底といわず、海底といわず。

前回ブログ・御前崎港や焼津港で悩まされた黒い呪術師がここにも登場!

トロロ昆布をぎっしり凝縮させたようなこげ茶色の藻が絡みつく。

阿蘇山オロシの寒風になぶられながら、これを千切っては外し、千切っては外し。

いきなり、忍従の投げ釣りとなってしまいました。


釣り場を、やや上流側へ移動。

ちょうど現地のオジサンが、あたり一帯ではいちばんのポイントと教えていただくも。

風は斜め方向よりまことに冷たく、我慢の投げ釣り。

九州でも、とりわけ東九州側は瀬戸内式気候に近いので、季節風を正面から受けやすい。

せめて雲だけでもとれてくれないかと願うのですが、意地悪な重い雲の継続。


どこへ投げても黒い呪術師は変わらず。

テンビン、仕掛け、針、各所にモサモサと絡みつくおどろおどろしさよ。

「これが付くと、魚はエサを喰わんけんね」

現地のオジサンが気の毒そうに覗き込む。

番匠川では、3時間ほどは、がんばったはずです。

でも次第にがんばれなくなってきました。

「5月になれば、キスもチヌも釣れるけん、また来られるといい」

と、オジサンにひと声いただき、移動。


海ぞいの国道を南下。

途中、一風変わったお寿しを購入して食べました。

佐伯市は最近、江戸前から押し寿司、創作系に至る、すしの街に力を入れているそう。

こちらは、鯵の身に紫蘇の葉を巻いた米水津港の特産とか。

米と水と津、と書いて、よのうづ、と呼ぶ難読地名。

まさに、お寿しの港には、理想的な地名だな、よのうづ、覚えました。


その、米水津(よのうづ)の港で投げる。

斜め横、時には、背後から、風は強く冷たくでしたが、ひとつ嬉しかったこと。

ここには、黒い呪術師が居ない、掛かってこない、だからサビいても怖くない。

それだけで、救われてきた気持ちでした。


ちょっと山側の港のなかに投げてみる。

この機転が今回の納得につながりました。

入れた直後にあたる、なんだ? なんだ? なんだ?


やった!

カサゴ、ガシラ、アラカブ、ガラカブ、ホゴ、、、なんでもよかよ。

0尾が1尾になった瞬間でした。うれしか。

2月3月の釣りは、0尾か1尾の狭間で一喜一憂、踊るとです。

大分県で初めて釣った魚になりました。


0が1になると強い。

乗ってきました、楽しくなってきました。

今度は、ツツツーンと持っていかれまして、ぱっと花咲く紅花か。

鮮烈、ホウボウの舞いまで見てしまい、これでもいいかなの気持ち。

それぐらい、寒くて、風の強い、叫びたくなる天候。

ちなみに、私ら以外に、釣りをしている人はゼロでした。



道具を片付けて、佐伯市街へとトンボ帰り。

国道10号線ぞい道の駅に併設された「番匠おさかな館」に向かいました。

じつは、今回の主目的、九州屈指の清流、番匠川の生物たちの水族館なのでした。


これは、凄い。

水槽は、上流、中流、下流、汽水域といった具合に、番匠川のエリアごとに展示。

入場料300円では申し訳ないぐらいの規模と豊富な魚たちの泳ぐ姿。

これは魚好き、水生生物好きにはたまらない博物の館でした。


冬枯れの外と水中を、同時に眺める、鑑賞できるというパノラマ。

時間が許せば、1日見ていても飽きないほどでした。

ちなみに、この清流・番匠川であっても、実質には、危機的な状況も訴えられており、

東九州にお越しの際は、是非とも立ち寄りたい場所だと思います。


帰途、いただいた、佐伯名物のごまだしうどん。

ごまだしとは、エソのすり身にゴマで味付けした味噌ダレ風味。

これを溶いてたべると、なかなかクセになるお味。

とにかく、冷えた身体はこの日はうどん、マッチしていました。

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