2015年10月28日水曜日

ピリカ!!! 超快速で、石狩川から雄冬をまわってきました。

昨年秋に続いて今年も石狩川。さらに念願の雄冬を抜ける。大冒険の1日になりました。


前夜。

札幌市内に住む妹夫婦と会食。自宅で大歓待を受けました。

明けてハンドルを握り、市内を抜けて北上。

国道231号線は、これが北海道だ、と言わんばかりの快晴。

天高く、馬肥えて、ピリカ!!!!

ピリカとは、アイヌ語で、美しい、かわいい、よしっ、うまし! な意味とか。

近ごろ、ついつい多用しています。


石狩川の河口。

北海道で一番の大河。それが日本海に注ぐところ。

日本列島のなかでも、流河面積は、利根川、信濃川に続いての第3位とか。

勝手に「北海四郎さん」と呼んだりしてます。

昨年、この石狩川河口で妹夫婦と釣りをして、ウグイが入れ喰いになりました。

今年は、もうちょっと違う魚をと期待していたのですが、、、、、、。


石狩川河口に張り出した木製の桟橋。

L字型をしていて、足元がとてもいい。初心者向き。

休日は、札幌市民の身近かな釣り場として人気なのだとか。

いいなあ、大都会からほんの30分も走ってこんな場所がある。

全国の釣りキチが、北海道に無我夢中になる気持ちがよくわかります。


竿先が、ガラっ、ガシガシとなって、重い!!!

巻いても重いし、なんとかひっぱり上げるとこうなっていました。

昨年と変わりません、ウグイの方々。

しかも、大きくて、よく引き、重たいのです。

でも美しい、ピリカ!!!!! です。


私は、ピリカウグイの大歓待。

竿を持っていても、置いていても、グングン、ギューンと引かれる。

お隣の桟橋には、私より年かさと見える先輩ご夫婦。

やはり、ひと味違う釣り? 新参、他所ものの私とは、時々違う魚が見えました。


桟橋の根元は漁業の埠頭。

なにかが、後ろで跳ねて移動している。

写真ではわかり辛いですが、リス? 

じっくり見るとイタチ、それも子どもでした。

短い前足で、ぴょんこ、ぴょんこ、と跳ねて前進し、ドラム缶の脇に隠れる。

ピリカなヤツやね。

ビックリしたのは、2羽のカラスが急降下、子どもイタチを襲います。

ずっと逃げ回ってましたが、一度だけ、たてに飛びかかっての、必死の反撃。

やるなあ、子どもイタチ。

いいものを、見せてもらいました。


いいもの。お隣の桟橋のご夫婦より見せていただいた、いいもの、その1。

ヌマガレイ。

左眼のトラジマ。ヒラメを除き、カレイ界では唯一のサガンのたたづまい。

サウスヘッドアイ・フラットフィッシュ・リバーエンド(超ベタな自製カタカナ語)

日本列島では、絶滅目前。

このカレイの生きられる、河と川と沼が、日本の沿岸最後の砦と言われているそうです。


裏にすると、当然、腹びれを下にして頭が右側になった。

白い、裏側の体表には、写真では解りにくいですが、ポツポツとスパイク状の突起。

河を遡上したり、河口の干満による流速に耐えたり。

こうして生きるうえで身体に備わってきたグリップ機能の特化身体。

資料をさぐると、かつては、本州の河でも30キロ以上も河を遡上していたカレイ。

低地の、沼や湖なら、完全な淡水でも、ずっと生きていたというカレイ。

開発や、無闇な乱獲とともに、どんどん北へと追いやられ、なんとか生き残っている姿。

北海四郎、石狩川。いいものを、見せていただきました。


お隣の桟橋、先輩ご夫婦より、見せていただいた、いいもの、その2。

ハゼ。

それもでかい、ピリカ、ピリカ、ピリカ!!!

東京にいるハゼより、眼が小さいのではなく、それぐらい、でかい。太い。

やるなあ、石狩川、北海四郎。

どんなモノを食べたら、こんなに大きくなるのか、ハゼどんよ。

昨年に続き、人さまの釣った魚の数々に、たまげているだけの私。


私といえば、これです。

本日の最長不倒、48センチ、K点を超えた、重し、キツか、でもピリカ、美しか。

ボディは、ポンポン、はち切れんばかり。テレマークを入れたくなる。

妹夫婦の影響もあり、ずんずん、北の大地に引きづり込まれる頭。ウグイを計10本。

掛かりが浅いため逃がしていましたが、これは、K点超えでした。

針を呑まれており、お隣ご夫婦にお願いして引き取っていただきました。

感謝。

ウグイは、ナマスにすると美味しいそう。

レシピを伺い、揺らいだ気持ちですが、時間的に切羽詰まった事情もあり、先へ。


石狩川が辿り着く日本海が石狩浜。

真夏は札幌市の方々が集う道内最大の海水浴場とか。

晩秋の砂浜には、誰もいない(当然)

大陸からの北西風が厳しく、ひたすら吹き晒されているのみ、でした。


石狩川での竿を速攻で畳み、ひたすら北上。

日本海側をなぞる国道231号線は、快晴にして快適、、、な、はずが、、、、。

前方には、数々のトラック、地元の方のクルマが登場して、大都会なみの定置走行。

致し方なしなのです、、、1日で石狩川から雄冬を見て、増毛、留萌、新千歳空港へ必着。

飛行機に間に合うために、乗り遅れたらエライこと。

いつもの物見遊山が、危機的な心情で展開されることになりました。

石狩川河口での釣りが、あまりに素晴らしくて、時間を費やしてしまった、、私のバカ。


国道231号線ぞいに、展開される堤防。

猛烈な西風を避けるために、高い壁の護岸に守られた内側には釣り人の方々。

双眼鏡で見ると、サビキ釣り、サケ釣り、北海道の釣りが凝縮。

すごい情熱をまのあたりにして、先を急ぎます。


河口付近のほとんどは、こういう看板。

サケの遡上時期ですので、当然ですね。

ちょっと投げたくなる河口ばかり、、、、狙いはサケではありません。

ただ、紛らわしいことになるといけないので、先を急ぎました。


幾つものトンネル。

すべてが工事中で、水びたしの補修と新たな掘削作業に頭を下げて抜けたトンネル。

かつての、孤立した険しい集落を、晴天の日に訪れることができました。

ついに!!!

鳥の名前のついたオロロンライン、国道231号線のハイライトでしょうか。


ここへ、来たかった。

時刻表を見ると、1日に3本。

留萌の市民病院までのバスでした。


雄冬の港では、ポツポツと釣り人の姿。

みんな、ルアーにエサをつけたウキを投げてサケを狙っていました。

成果はあがっているようで、あちこちに、サケを絞めた跡。

投げ釣りの魚も釣れそうですが、時間逼迫、ここは、我慢のしどころ。


こんな所に、よくぞ、道をつけたものだと、、、、感慨深く。

冬になったら、やっぱり、あの風景になるのだろうと、感慨深く。

ちょっと前までは、定期船でしか来られなかった、あの集落の風景。

あの風景とは、つまりは、、、、つまりは、そうでしょう。

ケンさんの映画。

以下、新千歳空港まで、パニックになることになる、ケンさんゆかりの光景の鑑賞。


増毛駅。

ここでの逗留で、ひとときの安らぎ、ぬくもりを知るケンさん。

親しくなって留萌へ映画を見に行く女性と出逢うケンさん。

あの車窓は、男女の別なく、たまりませんね。

しかし、この線路は、もうすぐ無くなるとか。

ううううううん、キツか、くるしか、眼に焼き付けます。


増毛駅、その2。

ケンさんは職務のためとはいえ、滅私して全う。

せっかくの女性との決別となる宿命の街の駅。

またも、悩んだ因果な仕事のために、大都会へと、結局、札幌へと戻る駅。

この建物も、なくなるのでしょうかね。



犯人を追い、見張っていた食堂。

見張っていた犯人の妹の勤め先、、、、、いまも健在でした。

ケンさんを中心に、すべてが北の大地の情感で回っていたあの映画の駅の物語。

封切りの頃の、演者の方々の年齢に近づくと、しんしんと伝わるレアル、、、。

あっ、いけない。

あっという間に時間が過ぎて、飛行機に乗れなかったら、ヤバイ!!!! やばし!

留萌市の炭坑の跡地から、高速道路が伸びていて、助かりました。


留萌道、合流しての、道央道。

映画のケンさんの職業の方々に、びくびくしながら疾走した帰り道。

新千歳空港の直前のSAで、サッポロ味噌ラーメンを食べました。

うまし! ピリカ! うまし! ピリカ! うまし! ピリカ!

投げ釣りなのか、ケンさんの映画の慕情の足跡探訪なのか。

今回も、なんだかよく解らない1日のまま、飛行機には間に合いました。

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2015年10月15日木曜日

三陸を見てきました。

体育の日とあわせて日曜日と月曜日の連休。いましかないと三陸の海岸線を走りました。


国道45号線。

仙台市と青森市を結ぶ国道。

リアス式地形の太平洋岸をなぞるように北上します。

未曾有の大震災から4年7ヶ月。分断されていた道も全通ということでした。

連休なので、災害復旧の工事もお休みということを前提に。


石巻の市街地で見かけた仮面ライダー。

原作者は漫画界のスーパースター、ご当地近くの出身。

先生も住民の方々の平安を祈っていることでしょう。


工事がお休みとあって、水辺にはわずかに釣り人の姿。

ホシガレイが釣れていました。

キメ細かな肉質感とヒレの黒い紋が特徴。

とても珍しいカレイなのだとか。


国道45号から国道398号へとそれて。

東北随一の大河川、追波川(おっぱがわ・現北上川)の河口付近。

まだまだ復旧と改修のまっただ中にありました。


国道398号ぞい。

志津川(南三陸町)へ向かう途中で見つけたお店。

たたずまいに惹かれて入店。


メカブ丼を注文。

メカブ、ヤマイモ、サケ、半熟の目玉焼きが載る。アカモクの入った味噌汁。

すべてが、三陸の地産地消であり、たいへんなご馳走でした。

うまし! うまし! うまし! 

浸み渡る、店主の想いにもエールを。


お店の窓から見える海。

波おだやかなリアス地形の内湾に浮かぶ島々。

夏はホヤ、晩秋から冬はカキ。

食堂に居ると、三陸の味覚をいろいろ想像してしまう。

おいしいメカブを食べているというのに。


この、あまりにダイレクトなネーミングでも有名な甘味。

萩の月と並んで、東北屈指のお土産の定番は三陸の会社。

ミニがあったり、金色仕様もあるようでした(大船渡市)


集って飲む。

集って語ろう。

仮設の仕様で集う飲食街。

つい足を止めてしまう。

コンビニの駐車場で眠りました(陸中山田町)。


翌朝。

山の上に伸びる煙突を仰ぎ見る。

宮古市の方々には、見慣れてはいるけれど、とても象徴的な煙突とか。


宮古港には、サンマの船団が寄港していました。

秋本番、さんまさんまさんまさんまさんま!

吸い寄せられるように見学。


船倉から、ずっしゃーっと引き上げられるサンマ。

甲板には、カツオや小さなマグロも置かれてました。

サンマを追いかけていて網に入ったのでしょうか。


積まれたトラックに氷を入れるあいだ。

待ってましたとばかりにカモメが狂気乱舞。

運転手さんが3尾ほどを外へ投げて、一喝!

カモメはおとなしくなり、水揚げ場の、人とカモメのルールのようでした。


浄土ヶ浜。

三陸のなかでも、ポスターになるほどの風光明媚な景勝地。

連休とあって、遊覧船に乗るお客さんで賑わっていました。


復旧と改修の工事のなか。

港に注ぐ河川の橋の上から鮭の番小屋を眺める。

橋は、まだ柵が直されていないまま。


サケだ!!!

遡上の準備をしているのでしょうか。

メスが川底で横倒しになると、オスがアタックするモーション。

見ていて飽きません。ずっと眺めていたい。

目頭が熱くなる光景。


仙台をたって、宮古市の小本地区。

ここまで、石巻、女川、追波川、志津川、本吉、気仙沼、陸前高田、大船渡、釜石、、、

両石、大槌、陸中山田、宮古、田老、小本、、、、。

入り江の街は、高台を造成して、新しい住宅地を作っていました。

新しい道もそこへあわせるように、高台を走る道に。


商店の多くは、仮設の建物で、身をよせあうように。

コンビニさえ、仮設が多くありました。

街のなかで、唯一のお店がコンビニというケースも。

道中、飲み物と食べ物、いろんなお店でとてもお世話になりました。


時間の都合もあり、小本からは北上山地に分け入り盛岡を目指す。

途中、鍾乳洞で知られる龍泉洞にて「流しそば」を食べる。

そうめん、ならぬ、流しそば?

竹を流れる水をつたって、ひと口サイズのそばが落ちてくる。

うまし!

まわりの子どもたちも、喜んでいました。


龍泉洞より流れでて、太平洋を目指す小本川。

東北では、名の知れた渓流釣り、鮎釣りの名泉であるとか。

河岸の広葉樹は色づきはじめ、それを映す川面。

しばし見とれたのち、帰途のハンドルを握りました。

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2015年10月10日土曜日

休日は台風一過、とくれば三浦で大盤振る舞い?

目覚めたら青空でした。なら行かんばもったいなかね、と、三浦半島を目指す。


現地の釣りエサ店には9時過ぎに到着。

お客の引けた店主は商品の値段つけをしながら電話の応対。

「みんなボクが10時から遊びに行くと思ってるみたいですが、これからが大変なんです」

解ってます、、、ご商売は大変です、、、こんなご時勢だしね、、、、お疲れさま。

以上、私が車中で寝ているあいだ、ヒツジ(釣り執事)との会話と伝聞。


城ヶ島の小磯へ。

そよ風、さざ波、水にすこし濁りはありますが、台風の荒れ後には見えず。

スカっと晴れ渡った空が快適、家を出てきてよかったとしみじみ、、、。

底は岩ばかりなので、軽くそろっと投げてアタリを待つ、、、。

途端に、ビビン、ビンビンと魚から電話がかかってくる!!!


美しいベラ、、、、ニシキベラ。

シュノーケリングのお伴を地上で拝見する。

浅瀬にたくさんいるので、まず掛かってくるの?


ビビン、ビンビンから、ゴンゴン、ゴクゴクっとなってこちら。

お馴染みのササノハベラ。

圧倒的な数を誇るためか、こればかり掛かってきます。

その都度、逃がしていたのですが、なんとなく後ろから見られているような、、、。


振り返ると、この方。

しれーっとした表情で立っていらっしゃいます。

そうか、そうなのね、解ってますよ、なにをおっしゃりたいか。

で、魚を持って近づくと微妙にすこしづつ離れるのですが、

水たまりに魚を置いて私が釣り座へ戻ってみると。


おおまたで歩いてきて、こうなる。

この時、両翼を広げるのは、かがむためのバランスをとるためでしょうか、かわいい。

そして、首をあげて、そこそこ大きいはずのベラを頭からいく。

細い首がコブのように膨らむものの、ゴックンとお腹に落ちていきました。

そのあと、前カットのポーズに戻って、ずっと見ているわけです。

「見る、見られる、いいフィッシング」

そんな標語がありましたね。ない?


カツ、カツカツカツときて、ギューンとなったらこの方。

本命です。一応、本命にしています。

逆に、カツ、カツカツカツときて、ギューンとならなくてもこの方なのでしょう。

エサがすっかりない。お見事! ヤラれた。あんたが一枚上。

キープのサイズが揃って、気分は上々。


とか、燃えたり、ヤキモキしたりして過ごす秋の午前。

アオサギ氏にベラをあげていると、それを見つけてトンビやカラスが飛来。

「アイツにばかりエサやって、オレらはどうなるんだよお」

みたいなので、チーカマをちぎってあげると納得してくれたようでした。


そんな時間もお昼を過ぎると、この方ばかりになってきまして。

ノースベッドグーフ。

アタリがカワハギと似ていて、紛らわしくてイケマセン。

鳥たちにもあげられないし。

場所を、三崎港の護岸に移りました。


午前中は、たくさんの釣り人で賑わっていた様子。

イワシが鈴なりになっていたようです。

そんな喧噪が終わったらしい護岸から、テンビンの仕掛けを引きました。


あらま。

本日のミニマム記録。ワッペン。エンブレム。

掛かりも浅いのでソク放流。

湧いてきた?、、、、、、秋本番の魚影でしょうか。


小腹がすいてきて三崎港ですからね、マグロでしょう。

ってな安直なノリで後ろの商店から激安の冷凍のブツを買ってきて解凍。

ぱくぱく食べたのですが、刺身ばかりそう食べられるものではなく、、、。

あとは、背後でお待ちの、トンビ、カラスへ、大感謝祭。

披露されるフライングキャッチを眺めていたら、猫まで来た!!!

胸のすく青空だ、つい大盤振る舞いの1日。

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