2013年12月1日日曜日

蔵出しブログ、秋アジ祭りに行ってきました!

2013年も押し迫った師走のファーストデイ。

しばし下書きのままにしていた秋アジ祭りの浜辺。

北海道の十勝地方と日高地方をイッキ走り。

時間前後したのは写真整理に手こずったからですが(メディアをなくしてしまっておりまして涙)先日ついに発見しました。いつもながらの無理繰り強行2日間。行ったのは1ヶ月以上も前なので、情景の賞味期限とか保存期間はいまなにかと話題になってしまうすべて「誤表示」だとご承知ください。

師走のいまは、おそらく、雪、また、雪、のはず。風雪と時化の、はず。おそらく。


仕事を終えて電車とモノレール、人影の少なくなった空港にたどりつく。ふらふらになりながら長い長いサテライトを歩く。

はやく飲みたい。なにか食べたい。目指した場所は、あたたかい麺とおつゆのあるお店なのですが。

右手に、エサの入った簡易クーラーをさげて、ひたすらサテライトを小走り。ところが。



なんせ新千歳行きの最終便。閉まってた。ダミだこりゃ。夢破れ、落胆、衰弱。



この会社の飛行機に初めて乗りました。背もたれカバーに広告がある。素敵、でもいまこのお菓子があったら箱ごと食べてしまいそう。

「釣り竿を持って日本の空へ、感動、好事、酔狂の旅を続けるまこぶさ食堂店主でございます。最終便へのご搭乗かさねて御礼申し上げます」←超人気のY機長風で、ひとりごと。

飢えと乾きを誤摩化そうとしたが駄目。

ますますお腹が空いてしまう。
         

新千歳空港でレンタカーを借りたのは23時35分。近くのコンビニで食料と飲料を買って、とりあえずひと心地。あとは真っ暗になった道央自動車道、東に折れて道東自動車道を走る。前後にまったくクルマなし。

熊注意、鹿注意の看板が連続するものの、「注意」と言われたって、注意はしてますが、本当に仁王立ちしてたら、急ブレーキしかないわけでしてね。祈りながら走る。



道東自動車道に入り、走り続けること3時間。帯広芽室ICでおりて、空いてる店はコンビニのみ。あとは牛丼やさんぐらい。

しかしですね。ここまで来ればセイコーマートのワンダーランド。
やったー、深夜未明になって(なにも暗くて見えなかった)北海道を実感。

釧路へ向かう、これまたまったく真っ暗な国道を南下。
途中から十勝川にそう同道を走り続けること45分。

仕事を終えて、電車、モノレール、飛行機、レンタカー。ひと晩かけて。

ようやっと辿り着いた道東・十勝川の河口の西側の港で、シートを倒して寝たのでした。


その名も大津の浜。大津港というそう。車中で仮眠をとり明けてみたらびっくり。

浜辺は、人と、ハリネズミのような竿で埋め尽くされていたのです。


岸辺は、車中泊のテント村になっていて、ずっと住んでる様相ですし。集落なんです。


浜辺には、一本の竿すら入れる隙間がない!!! 


人気の防波堤といえば、見えにくいでしょうけれど、釣り人が竹林のようにびっしり。


それでも、大津港の港内に、なんとか空いた護岸スペースを見つけて、釣り開始。天候良好。ようやくここで眠さも吹っ飛びます。


いきなり、引き込まれる!!! 結構引きました。ウグイだそうです。エゾウグイ。

おおきいので、サケかと思ったと書いたら、笑われますよね。大きかった。放流。


エゾウグイは、群れでいるようで、次々に掛かってきます。



こちらも、ぽつぽつと掛かってきたコマイ。氷下魚と書いてコマイ。ひと干しして炙って食べる、居酒屋の星コマイ。本州ではなかなかお目にかかれないコマイ。



時折、空かないかなあと外側の堤防に目をやっても、ヤッチャ場は変わらず。



可能性の低い港内ですが、一応はじめてみたのが、秋アジの仕掛け。つまりサケです。

シロザケだそうです。掛かればめっけモノ。用意してきた、ウキ、ルアー、それにエサをつけて投げるという、これも本州ではお目にかからない、不思議なハイブリッド仕掛け。



エサには、サンマの切り身とイカを用意。イカは食紅で真っ赤に染めてあり、これを切って使います。よく目立たせることがコツとか。

それでも一向に反応はないので、日高半島を南下することにしました。一カ所に留まっていては翌日の飛行機の時間までに帰れなくなるため。


道すがら、浜辺に出ると、変わらぬ竿、サオ、棹、サオ。

まっっっっったく、浜辺は竿を出せるスペースがありません。ひとり20本から30本ぐらい出しているケースもあります。背後には予備の竿まで立ててあります。

秋アジ祭りの意味が解りました。

こうして竿をたくさん並べて、サケが回遊してくるのを待つ。すごいです。お祭り。

自爆、ひとりでオマツリもよくあるとか。ふと思ったこと。

竿を出したのはいいけど、仕舞うのも大変では? 

心配ご無用だそうです、このままにして、車中で何泊も暮らすのだとか。暮らすって?

お仕事は? それは野暮な疑問のようで、長期休暇、永遠休暇、アウトドアのプロ。

私のような一見には、とんとお呼びでない地域社会を思い知り、転進です。南下。


国道脇で、ふと近寄ってきたキタキツネ。人慣れして食べ物をねだってくる。でもあきらめも早くて、なにか違う獲物を見つけた様子で、微動だにせず。



これが北海道だああああ、と言わんばかりのストレート。アップダウンしながら駈ける。

でも、こういう場所って、人間。ねずみ取りや覆面パトが怖かったりするんですよね。

ヒグマより、そっちがおそろしい私。制限速度を守ります。


これが北海道だああああ、と言わんばかりの湿原と空と雲。いまは雪原でしょうね。

♬ああ、あああああーあ、ああ、あああああーーー。長崎市ご出身のあのお方のメロディーを口ずさんでしまう。

地元足寄町ご出身のあのお方のメロディーも、ちこっと口ずさむ。


なぜか、ロケーションがいいのでレンタカーを撮ってしまう。

日本の道に最強の営業力を誇るこの4ナンバー。ビンビンなのです。釣り竿、道具、荷物はどんどん放り込めるし、機動力抜群。

だからこそ、気をつけないと観光客は仕留められてしまう。安全運転第一、なのです。



時々、現れる河は、岸辺に護岸がなく、手つかずの流れ。見とれてしまう。


そこを通りかかるカヌーのご一行たち。北海道なんであります、つくづく。

喧噪のヤッチャ場は、海辺だけなのでした。秋アジまつりのシーズンは。

ただ、十勝川〜広尾の街は思った以上に距離があり、ちんたら走っていては着かない。

ここからピッチを早めまして。


お昼に広尾に到着。
せっかくだから地元メシを食べようと飛び込んだのが、ラーメン。名前にも惹かれて。



このお店いちおしの大将ラーメンを注文。どーんと出ました。

キノコ、お野菜、お豆腐が入って、スープは、塩でない、醤油でない、味噌でない。この不思議感覚に辛みもぴりり効きまして。

ボリューム満点、うまし! なのでした。そして第二の目的地だった広尾町の十勝港へ。



ところが、港内いたるところ、この状態。ひとり6本から10本を並べて、仕掛けがたらされるいる!!!!! すごし! いたるところの秋アジまつり。



港内をウロウロ。あそこ、ここと走り回ってみたものの、やはりとても竿が出せない。


で、朝に一尾あがったというサケを拝見。見ました。すごいです。サケです。迫力。

ただ、これだけの竿が出ていて1尾とは、なかなか大変なのではないでしょうか、ね。



なんとか、空いたスペースを見つけて、ウキつきのエサつきのルアー?を流してみる。

根気よくやったつもりですが、それらしきアタリはなく、残念、転出することに。



でも広尾町はとても素敵な場所でした。小高い丘から臨む港と太平洋。ずっと眺めおろしていたくなる街並。


港の男たちを迎える軒先も味わい深し。長い煙突。北国、大地の港町。

ネオンサインがともる頃に来てみたくなる。

きっと今頃は雪。タカクラケン様が、コートの襟をつまんで見上げていたら。

それだけで、泣きそうになるような映画シーンを想像してエキサイトしてしまう。


そうこうしている間に、陽が傾いてきた。あわてて走る。暗くなるまでに、襟裳岬を過ぎて、日高地方まで行きたい。北海道は広い。時間のたつのも早い。もう道草はやめて。



とか思うものの、物産店にちこっと立ち寄り(お手洗いだけ拝借)
十勝地方と日高地方の境界線付近には、コンビニすらないのでお店がめずらしい。


サンセットを迎えたのが襟裳岬。
あっという間の一日なのでしたが、まだまだ走らないと街がない。

鹿児島県ご出身のあのお方の超有名な唄は、1題目だけで止めました。


足元に可憐なハマナス。うつくしかあ。
九州ご出身の男性の方々が、なぜ北の大地に惹かれるのか。

そんなことを考えるうちにさらに陽は落ちてしまい。


とにかく、街の灯り、せめてコンビニのある街まで行こう。
この段階になって必死な走りになって、ようやく様似という町に到着。

コンビニで飲食類を買い込み、飛び込みで地元のビジネスホテルへ嘆願。

昨夜からほとんど眠っていなかったこともあり、飲酒後、爆睡。



コケコッコーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!

北海道、日高の朝は早い。そして朝はセイコーマートのおにぎりからやってくる。なぜなら、おにぎりは温かいから。

CMするわけでないのですが、このコンビニは時間によってですが、おにぎりが温かい。

それをほおばり、海岸へ一直線。


様似川河口の左側が運良く空いてました。ここでサケ釣りのルール。

川のなかは、当然釣り禁止です。場所によっては、川河口両岸からうん100mは禁漁区という場所もあります。完全に海岸一帯が禁漁区になっている地域もあるそうです。そこを予め調べてから釣りをすることを予習してきました。

でも、なかなか釣れませんねえ(笑)


様似から襟裳岬のほうへ戻った歌別川を覗いてみると。


遡上中のサケの姿を見ることができました。岸際の草のかげの、黒く見えるのがサケ。もうツガイになっていて、上流へ向かおうか、もう少し待とうか、その様子がほほえましく、けなげなサケたちの最終駅に向かう姿でした。

地元の方によると、降水による増水や安全な夜を待って、サケたちは遡上の数を増すそうです。見ていて飽きない光景。


遡上中のサケたちの姿を見て、なぜか普通の投げ釣り仕掛けに変更。

襟裳港の堤防から投げてみました。昨日の十勝側は、ウグイやコマイでしたが、入れ食い。なにか、釣れるだろうとやってみたのですが。これがなかなかどうして。

日高側は、海の様子が違っていて、まず浅い、底がフラット、著名な日高昆布の生産地ですからね、浅い、フラットなんです。アタリがない。



それでも、日高山地の山々の雄々しさよ。うつくしか。それだけで納得できるようで。

でも、いまはもう、白一色と怒濤の海でしょうね。ここにも波で立てないでしょう。


お昼に、日高本線浦河駅の前を通る。本数の少ないローカル駅にお客さんが待っている。

クルマを停めて、撮ってみました。


あ、おそば? 見つけてしまったら、居ても立ってもいられません(笑)

国道ぞいで見つけたお店にハンドルを切る。お昼ですので。遅いお昼だったので、休み時間の看板ぎりぎりのセーフ。


天ぷらのせ。ちくわがのってました。

そばは、田舎風の手打ちの太め。うまし!

北海道では、幌加内が有名になっていますが、日高地方も人気を高めているそうです。

だしも昆布の聖地。うまし!でありました。


食事後、苫小牧を目指しながら国道を西に走る。途中、竿を振ったりしながら、国道と鉄道が寄り添った一本道。郷愁を誘う鉄路。でもここもいまはもう冬。

なにもない冬なのでしょうか。


途中から国道は、日高自動車道となって片側1本の高速道路へ。道路の両サイドには、サラブレッドの牧場が広がっています。それも果てしない規模で。

競走馬の需要ってこんなにあるのかな? ふとした疑問を帰って知人を通じて競馬通に聞いてもらったところ、勝てる馬は、ほんのほんのひと握り。

なかなか厳しい世界のようです。


たった2日間で、釣りをしながら、物見遊山しながら、レンタカーの走った距離は700キロ。クルマを返却して改めて北海道の大きさを再確認しました。

機内で、つい買ってしまったうどんですかい。空港でなにか食べようとしたところ、結果、時間ぎりぎりになってしまい小腹が空いてしまい、つい。

しかし夕刻の上京便は超満員。私はうどんを音をたてないよう食べることに必死で味などわからず。香りの拡散には周囲の方々が反応されていました。

「航行中、天使のいたずらか機体が大きく揺れることがございましても、うどんの汁のこぼれる心配は、まっっっっっっっっっっったく御座いません」

またまた大好きなY機長風で、この章、おそまつ。あ、でもこの機はライバル会社か。

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