2012年12月22日土曜日

青森県・津軽半島へ行ってきました

一度は行ってみたかった津軽。一度は竿を振ってみたかった津軽。津軽半島、津軽海峡。念願かなって投げ竿を持って旅してきました。


新青森駅に降り立つと、迎えてくれた夏の顔ねぶたの迫力。青森たい、勇壮たい。


在来線の乗り換え口には「特急スーパー白鳥」函館行き。以前、連絡船時代に青森駅で乗り継ぎましたが、青森はいまも北海道への玄関口。身が引き締まります。


レンタカーを借りて青森駅前で一泊。明けて未明の国道280号線を北上。目指すは突端部の龍飛岬。写真は対岸に下北半島を写す蟹田町付近。はよ釣りたかあ。高鳴ります。


港での水揚げに寄るカモメたち。北の鳥たちは顔つきも精悍な感じ。大きなサバ、小鯛が上がっており、横から上手く失敬してました笑。はよ釣りたかあ。


平舘灯台は下北半島との海峡を見守る津軽半島側の岬に立つ。はよ釣りたかあ。でも一路、龍飛岬を目指します。はよ。はよ釣らんば。逸ります。


着いた!!! 龍飛岬からの俯瞰。眼下に龍飛港、向こうに見えるのが北海道・松前半島。青森市内を出て約2時間半でした。感激、津軽海峡たい!!!




親愛なる阿久 悠さま。あなたはやはり天才です。感激にむせび、唸ってしまった私。カラオケまで行きたくなった私。はよ釣らんば。なんしょっと、私。


防寒に着替えて一投目。にわかに雲が厚くなり降り出すみぞれ。さすが龍飛岬。


龍飛とここまで書いてきましたが表記上は「竜飛」もあり、両方が使われているようです。パツパツと防寒にあたるみぞれのなか、黙々と探ります。


んんん、一気にひったくられてしなる竿。これはなにか。なにかななにかな。巻くのに力が入ります。


小鯛でした。チャリコではない。ちゃんと小鯛と言えるサイズ。群れているのか、次々と掛かってきました。海峡の水はまだ温かく、晩秋の様相なのでしょうか。


その証拠に時折起こるナブラ。鳥たちが燃えてます。追っているのはホンマグロ? とか思ってしまうのも海峡マグロの本場だから。迫力たい!


みぞれが降ったり止んだりのなか、黙々と投げ続けます。向こうには北海道、海峡筋のすがすがしさ。津軽海峡、やはり素晴らしかった!!!


ポツポツと掛かってきてくれたアイナメ。小鯛の群れが去ると、ポツポツと来ました。最近の関東ではとても希少魚になってしまい、だから、とても、うれしか。あんがと。


港でよくお見かけするのはエギ師のみなさん。これはいまの日本全国共通の光景。イカといえば北の漁場。北の果てにも果てはない。


で、釣り上げられたアオリちゃんを撮らせてもらいました。うつくしかあ。このイカに魅せられる人の多いことが解ります。


で、結局、夕暮れまで粘り、堤防のたもとの民宿食堂でラーメンを食べて一日目終了。ここの食堂では海藻のお土産をいただきました。龍飛をあとに平舘まで夜道を走る。
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飛び込みで泊めてもらった平舘のK旅館。翌朝はかもめの声に目を覚ましました。窓を明けるとピリリと冷え込んだ大気。厳寒です。さむかあ。でも、気持ちよかあ。むくむくと湧き起きてくる釣りごころ。二日目たい。しかし冬の飛び込み客をこころよく泊めていただいたK旅館のご主人とおかみさんたち。布団、あたたかかった。


最初は平舘灯台前の親水広場からキャスト。今日もあいにくのみぞれ混じりの雨。きびしき始まりでした。


時折、日が差すので虹も出る。いい雰囲気なのですが、いかんせんここは浅い。浅すぎっとでした。フグばかり。みぞれに打たれてハリス交換するのの辛いこと。転進です。


お隣りの平舘後田港に移動。こちらは水深ありました。ちょうど晴れ間もあって対岸には下北半島の島影が見えます。ずっと海峡を釣る楽しさ。よかです。


ゴンゴンと懐かしいアタリ。これは確か。と思ったら確かでした笑。キュウセンのオス。水がまだ温かいのですね。ここまで来てキュウセンを釣る。ベラの女王の面目躍如。なんだか自慢したくなったとです。


結構エサもとられます。メインはこの方。アカメフグ。おいしいそうですが、無免許調理は事故のもと。次々と海へ戻します。


主役はこちら。アブラコ。アイナメ。滅多にお目にかかれないボディサイズが「がぎぐげご」という感じの首振りで上がってきました。納得。満足しました。


平舘後田港のたもとで見つけたHN食堂。なんと朝4時開店。ご主人とママさんふたりで切り盛りされてました。じつは前晩、ここを見つけてしまいすっかりやさしくしていただいたとです。前晩にふるまっていただいたお酒がオイシカッタ。おふたりはさらに私なぞ足元におよばぬ釣り師でポイントも詳しい。そこで釣果報告へ。


ママさんがサービスで手際よくアブラコを捌いてくれました。申し訳なか。こちらはラーメンしか頼んでおらんとに。食堂は、早朝からお昼、さらに晩までフル営業。灯りの少ない津軽街道筋の「ともしび」に思えました。釣りたてアブラコ。うまし!うまし!


HN食堂を辞して新青森駅までの道すがら。回り道をして足早やに津軽を巡りました。これは十三湊。十三湖です。しじみの名所。しかし寂寥。西風強く。


津軽平野です。薄ら落ちた雪が解けて枯れ野の空を仰いだりして。旅の終わりを感じたり。


金木町の斜陽館。定番名所も人影なく。家に帰ったら太宰を読み返してみようかな、と思ったり。津軽、よかです。


津軽鉄道・金木駅。親愛なる吉 幾三様。あなたも天才です。帰ったらカラオケに行きたくなったり。


HN食堂でおみやげにいただいた津軽林檎。また行きたくなる旅が本当の旅だと想う。

津軽で出逢ったみなさま、魚たち。ありがとうございました。